美食の町ボローニャ

ボローニャが2度も世界遺産に登録された理由の一つは、町中を巡るポルティコ(柱廊・アーケード)の存在である。ポルティコのおかげで雨でも濡れずに散策できるボローニャは、美食の町としても知られている。

ボローニャの食といえば、まずはボロネーゼソース!いわゆるラグーと言われるお肉を煮込んだソースである。ラグーにもボローニャ風やナポリ風、プーリア風など町の名前の付いているものから、猪、兎と使用するお肉の違いやトマト入り・無し(ビアンコ)と様々な種類が存在する。
ボローニャ風のソースとは、大雑把にいえば、約3:2の割合で牛と豚の「挽肉」と野菜(玉葱、人参、セロリ)をくつくつと煮たものだ。ツアーでご案内するお店のボロネーゼのタリアテッレは、食べ終わるまで飽きが来ず、数日後にまた恋しくなる優しいお母さんのような味である。

ボロネーゼと並び、というよりもそれ以上にボローニャの一品として君臨するのはトルテッリーニ。市場には手作りの色々な大きさのトルテッリーニが売られていた。
ちなみに、上部に飾られているピンクのハムはモルタデッラと呼ばれるボローニャ特産のハムである。

ボローニャらしいマグネットはお土産に良き。トルテッリーニの形はこのように、四角のパスタ生地に具をのせて三角に折り2点をギュッと合わせたもの。
同じように具を包んだパスタでトルテッリというのが存在するが、こちらは四角でも三角でも形に規則はないが、トルテッリーニは三角なのだ。

トルテッリーニ型のチョコレートも可愛すぎる!ところで、この形から何を想像しますか?

トルテッリーニはどのようにして生まれたのか?の言い伝えによると、
昔々、かつてボローニャ支配下だったカステルフランコという村の宿に素敵な女性が逗留した。宿主は女性の美しさに魅了され、誘惑に負けて女性が泊まった部屋の鍵穴からそっと中を覗いたら、彼女のおヘソが見えた。このおヘソにインスピレーションを受けて作ったのが、トルテッリーニ。
なんと!トルテッリーニはおへその形だそうな。別名、ヴィーナスのおヘソ。
伝説はさておき、トルテッリーニは12世紀からボローニャの食卓で供されたと記録が残る歴史ある食べ物なのだ。

ボローニャの中心地となる広場の横に、四辺形クワドリラーテオと呼ばれる中世から現在に至るまで市場として栄える地区がある。狭い路地に新鮮な野菜や魚、ハムやチーズにトルテッリーニが売られている様は活気があり、見ているだけでもとても面白い。

お菓子屋もあって、目と胃を楽しませてくれる。ブディーノ・ディ・リゾはタルト生地の中にお米とカスタードクリームを入れて焼いたお菓子。トスカーナ発のお菓子なのだが、まるでここで生まれたのよというような顔をして売られていた。むしろエミリア・ロマーニャ州こそお米の産地やものね。

同じお米のお菓子でも「トルタ・ディ・リゾ(トルタ・デッリ・アドッビ」はボローニャのオリジナルのようだ。ブディーノ・ディ・リゾの中身に似ているが、アーモンド・生クリームが入っており、タルト生地に包まれていない版という感じで、美味しいけれど私はブディーノの方が好きかな。他にも色々と見たことがないお菓子に溢れていて、イタリアの食の豊富さに圧倒される。

私のお気に入りのボローニャのチョコレート・ジェラート屋
Sablè Gelato& Chiocoleto Bologna
Via dei Mille 3a
定番の味よりも変わった味が食べたい派の私には嬉しいお店。定番の味はもちろん美味だが、え?!と驚く変わり種の味も提供していて楽しすぎる!チョコレートも手作りというこだわり倒したジェラート屋である。是非に!
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