トスカーナの中世の田舎町ツアー
私たちがご案内するツアーの中には『中世の田舎町』と称するツアーがある。その名の通り、中世の趣を色濃く残す田舎の町を3つ訪れるのだ。
ひとつ目は、モンテリッジョーニ。くるくるっと城壁に囲まれた楕円形をした城塞都市である。今は城壁の中に村があるが、当時はお城と兵士の宿舎があった。
モンテリッジョーニは、ダンテが神曲地獄編第31歌で、輪になった城壁に塔が突き出ている様は上から見たら『王冠のようである』と謳ったことでも有名である。地獄の第九の圏谷で塔のように見えていたのは実は巨人であったのだが。進撃の巨人の町のようでもあり。
オフシーズンとなる2月のモンテリッジョーニは、中世の映画の舞台を貸切状態したようである。誰も、いない。出会うのは、猫だけである。
幾つかあるお店はまだ閉まっていたのが残念だが、それでも雰囲気がある。
モンテリッジョーニは7月の第一・第二週末になると中世のお祭りが開催される。
中世祭り モンテリッジョーニ
http://www.monteriggionimedievale.com/it
7日は中世の夕食会、8日9日は17時開催、15日16日17日は15時30分から。入場料は9ユーロから13ユーロと、日にちによって若干異なる。夕食会は35ユーロ。
城壁内にホテル、B&Bあり。1泊するもよし。
お祭りに合わせたツアーもアレンジ可能です
モンテリッジョーニの次に訪れる町は、コッレ・ディ・ヴァルデルザ。エルザの谷の丘という名前である。その通りに、旧市街は丘の上にある。
クリスタルガラスの生産地だけれど、まぁ、何もないと言ったら、何もない町。
でも実は、何もないが魅力となる町である。
15世紀のお屋敷が多く残るメインストリートと並行に伸びる裏通り。旧市街はそれが全て。しかし、言葉に表せない素敵が詰まっている。
クリスタルガラスの製品も惹かれるけれど、最近できた陶器のお店も見逃せない。まだ休業中だったけれど あとは、カメラを手にの~んびりと散策を楽しむ。
次にやってきたのは、中世のマンハッタン、サンジミニャーノ。遠景から、塔を数えてみる。
観光客はちらほらと見かけるが、さすがにまだシーズンオフ。それでも幾つかのレストラン、お土産屋はオープンしている。サンジミニャーノといえばジェラートチャンピオンのジェラート屋があるが、まだ冬季休業中かと思いきや!開いていたので良かった多少寒くても食べちゃうもんね!
高台からの町並みは、お揃いのテラコッタの屋根が美しい。
所々で焚き木の煙が上がる長閑な風景。いかにもトスカーナらしい田園風景を見ていると時間が経つのを忘れてしまう。
ちょっと小道に入っても、いい感じ。ツインタワーが見える。
朝方は曇っていた空も、昼食後のサンジミニャーノでは少し陽も射してきた。田舎ではすでにミモザやアーモンドの花が満開で、春の到来を告げている。1週間ほど早いとは思うけれど、心が軽くなるようである。
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