ワイナリー「カパンナ」訪問。
昨日、仕事でモンタルチーノのワイナリー「Capanna」(カパンナ)を訪れた。私のお気に入りのワイナリーの一つである。
ワイナリーの建物はCapannaのワイナリー兼住居。建物は、15世紀から18世紀までさかのぼるという。昔からぶどう畑は存在していたが、チェンチオーニ家がここにワイナリーを作ったのは1957年。現在で4代続くワイン農家だが、1代目は1967年に創設されたブルネッロ・ディ・モンタルチーノ協会の創始者の一人である。
約20ヘクタールの畑を所有し、主にサン・ジョヴェーゼ品種を育てている。
ほか、メルロー種が約10%、白ぶどうのモスカートも栽培している。モスカート品種を栽培しているのは中部イタリアではモンタルチーノのみで、モスカデッロ・ディ・モンタルチーノという甘口ワインとなる。
醸造所を覗いてみよう。
第一次・第二次発酵を行うタンク。
維持がしやすく半永久的に使用できるというので今ではステンレスのタンクが主流だが、このワイナリーではブルネッロと一部のロッソ・ディ・モンタルチーノに木製タンクを利用する。
木製とステンレスの大きな違いを簡単に説明すると、ステンレスのタンクはワインの色が変色する恐れがあるのだそうだ。費用・手間はかかるが木製を利用する、これがCapannaのワインをおいしくするこだわりのひとつである。
スロヴォニア産のオーク材で作られた大樽が並ぶ貯蔵庫。この樽にブルネッロは3年間寝かされる。
今日は、2008年のロッソ・ディ・モンタルチーノ、2005年ブルネッロ、2004年リゼルヴァを試飲し、そしてさらに2006年の最新ブルネッロも開けてくださった。赤ワインのあとは、甘口ワインも試飲。飲むたびに「りんごのタルト」が食べたくなる・・・。
ブルネッロは、収穫した年から5年後の1月1日販売開始となるので、2006年のアンナータは2011年1月1日に販売が始まった。2004年、2005年とブルネッロは4つ星だったが、2006年は5つ星。
どきどきしながら試飲。開けたばかりでも大変飲みやすい。もっと時間を置けば、さらに香りと味に深みがでてくるのであろう。今年も、2月18日から21日に最新アンナータのブルネッロの試飲会が開催される。ここで2006年のワインを試飲し、そのレベルの高さに感嘆したので、今年の試飲会は特に楽しみである。
最後に、とっても愛想のよいチェンチオーニ家のおじいさんをご紹介!
写真を・・とお願いすると、「え?ワシのか?ちょっと待って」と作業着のような上着を脱いでハイ・ポーズ。この方にお会いすると、いろんな話を聞かせてもらえとても楽しい。時間さえ許せば、ワインを片手にずっと話を聞いていたくなる。(私たちが試飲しているときは、「じゃ、ワシも・・」と甘口ワインを飲まれるのだ。)モンタルチーノの歴史のようなお方である。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノツアー
ツアー料金はお申込み人数で異なります。2名様以外の場合は、ツアーページをご覧いただくか、お問合せください。 別途、昼食代、ワイナリー試飲代が生じます。