ブルネッロ ・ディ・モンタルチーノワイナリー「チャッチ・ピッコローミニ・ダラゴーナ」

12月末にモンタルチーノの南(南東)に位置するワイナリー「チャッチ・ピッコローミニ・ダラゴーナ」を訪問した。それはそれは美しい景色が目前に広がるワイナリーである。

50ヘクタールの葡萄畑を所有して年間総生産量が約30万本という中規模ワイナリー。ずらりと並ぶステンレス製発酵タンクは、温度やリモンタージュなど機械で管理。機械を利用しているとはいえ、最終的に全てを管理下に置くのは人間である。

近年、人気のコンクリートタンク。新しい素材のようで、実はコンクリートはステンレス製が販売される前に使用されていた。ゆえに、伝統に戻ったというべきか。赤ワインで汚れても良いように朱色に塗られているので、まるで赤ワインのボトルの中に入ったようである。

大樽と小樽の貯蔵庫。奥に光る紋章がかっこいい。ピッコローミニといえばローマ教皇を2人輩出したシエナの一族、そこにカステリオーネやシチリアの王家アラゴン家の名がついているという輝かしい名前を持つワイナリーである。現オーナーは、これらの一族ではないが、歴史が詰まった紋章はカッコいい。

樽の後はボトルでも寝かして、注文が入ると出荷される。70%が輸出されるという。お宝が積まれた部屋に圧巻される。

ロッソ・ディ・モンタルチーノ、サンタンティモDOC(シラー100%)、ブルネッロ ・ディ・モンタルチーノ2種を試飲。
ここのワイナリーは果実味が強く飲みやすさがある。個人的にはもう少し酸が効いている味が好きなのだが、モンタルチーノのこの土地のワインだなと教えてくれる良質のワインである。

自転車好きオーナーが作ったサイクリスト用の部屋を見せて下さった。椅子の肘掛けが自転車のハンドルで可愛い。

この日はリクエストで3軒のワイナリーを巡ったが、畑の位置と味の違いを感じていただけたようで嬉しい。
夕暮れ時のモンタルチーノは、飽くことなき美しさ。美味しいワインがさらに味わい深くなる景色である。
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