夏のチェルタルド
煉瓦色が可愛いトスカーナの村チェルタルドを訪問した。かつて街を治めた一族の紋章が政庁舎を飾る。紋章が陶器製というのが、珍しい。
前夜にこの村で大夕食会が開催された。村の目抜き通りにテーブルを並べて、中世の衣装を着た人々が食事を給してくれる夕食会だ。遠い昔にタイムスリップできるお祭りである。一度は参加したいと思いながら、昨夜の宴の名残を留めた村を散策した。
この垂れ幕は宴を企画する組織のものだ。組織の名は、ボッカッチョ作デカメロン物語からちなんだ名前がついている。なぜなら、ボッカッチョは晩年をチェルタルドで過ごし、ここで没したのである。そして、赤玉ねぎはチェルタルドの紋章だ。
この村も、路地が良い。石の色がいいのか、それに呼応する緑がいいのか?何の変哲も無いとも言えるが、とても魅力的なのだ。
チェルタルドはとても小さい。お客様をご案内するとき、あまりの小さいので気に入っていただけるか不安になる。しかし訪れるとやっぱり素敵なところで、田舎の小さな村が好きな方にはご案内の価値があると再確信する、そんな村の一つである。
パッションフルーツが咲いていた。パッションフルーツか?時計草か?どちらだろうと思っていたが、2つとも同じ植物の種類だと知った。ということは、この実を食べられるのだろうか?どんな味だろう?
のんびりと散策するチェルタルド、とても良い。
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