5月末のクレテセネージ
シエナの南に広がる、これぞトスカーナ!な風景が広がる丘陵地帯クレテ・セネージを5月末に訪れた。この地は春になると、丘陵地が緑色に染まる。
緑色の補色となる、見事な野生の薊の紫色がなんとも美しい。今年は涼しい春だったので、生き生きとした緑に花の開花時期が長続きして、トスカーナの野は百花繚乱であった。
夏の到来を告げる花の一つに、茴香がある。夏の太陽を詰め込んだような元気な黄色は、私のお気に入りの色。
「見晴らし場所」と名付けられた道路脇の路肩に車を停めて、丘陵地を見晴らす。曇り空が悔やまれるが、それはそれで雰囲気があって良い。左奥では、雨が降っているようだ。
どこまでも続くうねる海原のような丘陵地を前に、ずっと立ち止まっていたい。
トスカーナの丘陵地に糸杉はつきもので、お行儀よく並ぶ様は絵になる。
5月末、小麦が少しずつ黄金色に変わろうとして、緑の差異のパッチワークが素晴らしい。
5月の初旬にこの地点に立ち寄った時は、一面の緑が綺麗で気持ちの良い景色だった。しかし今回はそれほど魅力的ではないと思ったところ、写真では色の変化がそれなりに面白くなり、自然の潜在能力に驚いた。
6月になると、大地が全てこのような金色となる。教会の入り口で、時々見かける「月の仕事」の浮き彫りの6月は麦の刈り入れのモチーフが多いが、そんな季節がやってくるのだ。
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