2022年スコッピオ・デル・カッロ
フィレンツェの復活祭に開催されるイベントといえば、スコッピオ・デル・カッロである。スコッピオとは爆発する、カッロは山車で、爆発する山車なる恐ろしい名前のイベントなのだ。
写真に写っているのが、イベントの主役となる1600個ほどの爆竹・花火を仕掛けた山車である。この山車は、17世紀からのデザインでブリンデッローネと呼ばれている。
このお祭りは、第一次十字軍で活躍したパッツィ家のパッツィーノに由来する。それは、一番最初に敵が守るエルサレムの城壁を登り軍旗を立てたというパッツィーノの勇敢な功績が讃えられ、聖墳墓の3つの火打石を与えられてフィレンツェに持ち帰ったという「伝説」だ。そこから復活祭の前夜、その火打石で火を起こして蝋燭を灯し人々に聖なる火として配る風習が生まれた。パッツィーノって実在の人物?とか、聖なる火の風習から後付けでは?いうことはさておき、新しい火がキリスト復活を意味するわけだ。
復活祭の火はパッツィ家から運ばれていたのが次第に形を変えて、現在の爆発する山車となった。
約150名のフィレンツェ共和国軍、音楽隊、旗手団達による時代行列もあるので、皆さん、16世紀の衣装を着て行列出発地点に集合。非常にカラフルな衣装なので、見ていて楽しい。砂埃や煙の立つ戦場で敵味方を見分けるには、このように目立つ必要があったのだろう。
イベント会場となるドゥオモ広場までブリンデッローネを運ぶのは、美しい花飾りを付けた4頭のキアニーナ牛だ。4トンほどの重さの山車を、思ったより早い足取りで運んでいく。牛の歩みは鈍いのではなかったのか?驚いた。
鼓笛隊にトランペットと、楽団が先頭を行き音頭を取る。時代行列の後に牛に引かれたブリンデッローネ、そして花車を押す少女達と行進は続く。
ドゥオモ広場では旗手団が演技をしていた。私が陣取ったところは、かなり遠い位置であるがギリギリでブリンデッローネを見ることが出来た。
この日はインスタライブ をやっていたので少しだけれど雰囲気を伝えることが出来て楽しかった。YouTube動画も作ったので、よろしければ動画もご覧下さい。
私はライブをしていたので肝心なシーンを映像には収めることが出来なかったが、動画では行列の雰囲気は楽しんでいただけると思います。
この日、復活祭、日曜日、寒いけれど晴れの日ということで、フィレンツェは人で溢れていた。来年こそは、ここに日本人観光客の姿もあればいいな。
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