サン・ニコロの塔は、アルノ川左岸、ちょうどミケランジェロ広場を降りたところにある。
13世紀末にアルノルフォ・デ・カンビオにより建設が始まったフィレンツェの城壁。城壁にサン・ニコロ塔が増築されたのは、1324年。建設に使われている石は、ピッティ宮殿裏、現在のボボリ庭園の採石場から運ばれた砂岩。
数年前からこの塔にも登れるようになったので、今年ようやく上ってみた!
こんな感じで坂を上がったところに係員がいまして、ここでチケットを購入。ガイドなしで上がることもできるし、英語・イタリア語・フランス語・スペイン語でのガイド付きも選ぶことが出来る。せっかくなので、お姉さんに説明をしてもらうことに。
元々は城壁の一部で、門があった場所である。フィレンツェの町を出発する人が旅の無事を祈るために、そしてフィレンツェの町へ帰ってきた人が旅の無事を感謝するために、門の内側には中央に聖母子と右に聖ニコロ、左にフィレンツェの守護聖人である洗礼者聖ヨハネが描かれている。
上を向くと突き出たところに穴が見えるが、敵が攻めてきたらここから熱々の油などを注いだりした。ギャッ!!!単純だけど残酷な罠。
こんな階段を上がって行きます。それほど高くはないので、割と楽に登れるはず。塔へは30分置きに入場できるが、「もしかして、30分毎にこの階段上がるの?」(まぁ、訪れる人は残念ながら少ないけれど)と尋ねると、係員は2人いるので交代でとのことであったが、夏の夕方に説明しながら上り下りしているのは大変だ。
さぁ!屋上へ到着!でもね・・・・。塔の入場時間は17時から20時なんだけど、私、18時30分に行ったのです。
そしたら、逆光でね・・・。写真掲載するのも気が引けるちっとも宣伝にならない代物ですが、雰囲気だけでもお届けできれば幸いです。
塔があるのは、聖(サン)ニコロが守護聖人のサン・ニコロ地区。このサン・ニコロは250年ごろに生きた、とても慈悲深い聖人。結婚するにあたって持参金がない貧しい3人の娘にそれぞれ金貨を与えたという話が有名だが、この話がドイツで子供達にプレゼントするサンタクロースになった。だから、ここはサンタクロース地区で、これはサンタクロースの塔、ってことか・・・。
サンタクロースはさておき、塔上からは美しいフィレンツェの町が堪能できる。逆光だからまったく美しさが伝わらないのが歯がゆいですけれど、ご想像下さいませ。
それでも、フィレンツェの町の周りに連なる丘陵地が奥まるほどに色が薄くなるさまは、やはり絵になる。綺麗です。綺麗だけど、ミケランジェロ広場と変わらないんじゃない?ミケランジェロ広場の横だし・・・。
確かに・・・・。
ミケランジェロ広場はフィレンツェの町全体を写すのにとても良い。一方、サン・ニコロの塔は、ドゥオモなどの被写体ががミケランジェロ広場より近いので、また違った表情なのだ。
何よりも一番売りの景色は、これ!(逆光を差し引いてご覧下され!)
ヴェッキオ橋です!ズームを使えばこのような感じの写真はミケランジェロ広場からも撮れます。でも、ズームが必要となる。サン・ニコロの塔からの若干低い視界がアルノ川の悠々とした流れを強調する。
La torre di San Niccolo’
Piazza Poggi
17時から20時まで。30分毎に入場し、最終入場時間は19時30分。
入場料:4ユーロ
9月30日まで。
雨天閉館。
今の時期は17時ごろに入場するか(あまり太陽が沈んでいない時間帯)または19時30分がいいのかなぁ。でも
9月になると夕暮れが見れるのだそうです。
フィレンツェの歴史の1頁を紐解きながら、いつもとは違うフィレンツェをご堪能下さい。
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サン・ニッコロの塔からの眺め
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Tomoko
easyfirenze.com
ワインとチーズソムリエの資格を有するイタリア政府公認ツアーガイド・添乗員。
ワインと花と本が好き。自転車でトスカーナを巡る2児の母。
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