10月に、秋のボボリ庭園散策
トスカーナが黄葉に染まる頃、ボボリ庭園を訪れた。ボボリ庭園はピッティ宮殿の庭で、宮殿とともに世界遺産だ。世界遺産だからと言って美しいとは限らない。しかし、秋のボボリ庭園は格別である。
午後の遅い時間に散策するボボリ庭園は、訪れた者を別世界へ誘ってくれる。
大きく枝を伸ばした西洋菩提樹の林の下は黄金色に包まれる。落ち葉を踏む音は秋の響き、枯れ葉の匂いは秋の香り。
長い影が美しく地面を飾る。午後、日の短さと影の長さは反比例する。
秋のドライフラワーとなった紫陽花も美しい。この庭園は、秋の色が美しいということを教えてくれる。
ボボリ庭園で次々に開花する植物は春から夏にかけてが最も華やかな時期だと思うが、数は少ないながらもこの季節もいくつかの花が彩りよく咲いている。
木々の間から顔を出すドゥオモ。この写真をよくよく眺めていると、私がドゥオモを見ているというよりも草葉の陰からドゥオモの丸窓の目がこちらを覗き見しているみたい。いつも堂々と姿を表しその美しさを見せつけてくれるが、時には探偵のようなドゥオモも可愛い。
17時30分の閉園時間になったので庭園を後にした。ピッティ宮殿前の広場にも夕暮れの光が低く差していて、本当に美しい時間帯である。
秋のボボリ庭園の動画を作りましたので、よろしければご覧下さい。
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