フィレンツェのバール巡り8【ラ・メナジェル】
ジノリ通りにあるバール・レストラン「ラ・メナジェル」がリニューアル・オープンしたと聞き、友人と訪ねた。
La Ménagère :Via de’ Ginori 8/r
リニューアルしたが、以前とさほど変わらぬ店内で相変わらずお洒落な場所だった。
パッと見て、テーブルがあることから飲食店とわかるが、それにしては雑貨や花があるのだが??と疑問に思うこの店内は、バール・レストランであり生活雑貨を扱うお店でもある。
La Ménagèreという片仮名で書きづらい店名は、フランス語で主婦や家庭という意味がある。この場所は元は生活雑貨のお店だったことから、その名を引き継ぎ、飲食に加えて今も店内で雑貨も販売している。
店内にある花屋「ラ・メナジェレの庭」の美しさが目を惹き、私も含めて皆、写真を撮っていた。花はこのお店の主要なDNAだそうで、植物好きには嬉しいコンセプトである。
そして、奥に見えるグランドピアノ。ここは夜には音楽が流れる空間となる。なんと素敵なこと!
奥の部屋は、ドーム型の天井の下、長いテーブルが列をなす。所々剥げたような漆喰壁に光が当たり、並べられた色違いのガラスの商品がステンドグラスのようだ。まるで修道院の食堂のように慎ましやかだが美しい。
心地よい音楽が流れる中、長い長いテーブルを全て占領して夕食会をしてみたい。夕食会のテーマは何が良いだろう?なんて、ここでの知り合いの数なんて両手で余るぐらいなのに、妄想だけが膨らむのだ。
この日、私たちはコロナに気を使いテラス席にて。コロナも理由だが、実はこの大きな鏡と植物、籐の椅子のこの空間が非常に魅力的だったのだ。外は寒いかと危惧したが、電球のように見えているのが暖房で温かくて助かった。
パリのカフェ気分にさせてくれるテーブルの、金継ぎがとてもお洒落!金継ぎとは、壊れた物を時にはもとよりも魅力的に再生出来る素晴らしい日本の伝統技術だと、こんなところで再発見した。
友人がいつもカプチーノではつまらないので、マロッキーノを頼むというので真似をした。マロッキーノ?どんなのだろう?と思ったら、マッキアートに少量のチョコレートが入ったものだった。そして、飲むたびにカカオパウダーを口髭のようにつけながら、外が薄っすらと暗くなるまでお喋りを楽しんだ。
テラス席では、雀がおこぼれを食べていた。
とても素敵なお店だが、東京やパリ、ニューヨークにいると言われても納得できる国際的なインテリアだな。それでも、やはり素敵は世界共通なのだ。コロナが収束したら、試してみたいアペリティーボの場所がまた一つ増えた。
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