サンタ・クローチェ聖堂の回廊に思う。
サンタ・クローチェ聖堂へ。
郵便局に行っている旦那を待つ間、ここにやって来た。郵便局の用事は待ち時間も含めて、きっと長い。だから聖堂の中に入る時間はあるだろう。
クリスマスシーズンも終わり観光客が去ったフィレンツェで、サンタ・クローチェ聖堂も静けさを取り戻していた。
クリスマスシーズン終了!と言っても、まだプレゼーぺが飾られていた。ふふふ、ベツレヘムにフィレンツェの景色が見えてる!サンタ・クローチェ聖堂はフランチェスコ宗派の修道院で、プレゼーぺは聖フランチェスコ発案だもの、訪れる人々を少し長めに楽しませてくれてもいいよね。
サンタ・クローチェ聖堂の礼拝堂に描かれたジョットによるフレスコ画「聖フランチェスコの生涯」は必見である。修復不可能な部分があるのは非常に残念であるが、いつ見ても素晴らしい。そして首が痛い・・・。
さて、このサンタ・クローチェ聖堂は修道院付属の聖堂なのだが、18世紀のこの図が示す通り、かつて修道院はとても広い敷地を所有していた。左手に教会、その横に上下に2つの庭がある。この2つの敷地は今は境界線がなくなり、一つの庭となっている。その左手に大きな回廊がある。
今回の目的はこの回廊。ここに来たかった。
どの修道院にも見られるようなただの大きな回廊である。しかし、何だろう?この回廊に一番最初に足を踏み入れた瞬間、心に染みるものがあった。それ以来、この回廊への扉が開いていれば覗くことにしている。
私は霊感などは一切ないのだが、崩れ落ちた古い遺跡を見て残っているものは僅かなのに感動することがある。それに似て、時間を超えた記憶が詰まっているのかも知れない。
サンタ・クローチェ、やっぱり好きだな。
回廊の光と影の織りなす風景が美しくて好き。この回廊を独り占めしてぼんやり眺めていたら、用事が済んだと旦那から電話があった。さぁ、また現実に戻らねば。
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