イタリア中部地震

イタリア中部地震

地震の被害にあったのは、イタリア中部のアペニン山脈麓の村々。アペニン山脈は、睡眠中の老人に例えられる。この老人が時々、寝返りを打つ。
CNNが被害の原因は地震ではなく耐震性のない建物のせいだと報じたのが問題になったが、そんな土地でありながら耐震対策がなされていなかったのも死者の数を増やした一因であろう。
亡くなられた方々は、現在で291名。本日、首相レンツィ氏および大統領マッタレッラ氏も参列して、アスコリにて被災者の国葬が執り行われた。
葬儀のミサで『私たちはすべてを失いました。神よ、あなたはどこにいらっしゃるのですか?もちろん答えを得ることはできませんが、すべてを失った中にも信仰心だけは残るのです』というようなことを神父様がおっしゃった。
私はキリスト教徒ではないけれど、この信仰心が『なぜ?』という割り切れない気持ちを少しでも落ち着かせることができればと願う。

イタリア中部地震(写真は、Il Sole 24 Oreから)

震源地のひとつであるアマトリーチェの13世紀に建築された聖フランチェスコ教会は崩壊したけれど、19世紀に修復された鐘楼だけが残った。鐘楼なんて一番脆いような気がするが、それが残ったのは(少しでも)縁起が良い証拠として未来に向けて頑張ろうとはアマトリーチェの市長の言葉である。先の神父様も、近い将来、再建された鐘楼の鐘が鳴り響く町になりますようにとおっしゃるように、少しでも早くその通りになってもらいたい。
標高955mにあるアマトリーチェは住民は約2,600人ほどだが、避暑地として夏になると人口が倍になる。『イタリアで最も美しい村』と呼ばれる村のひとつでもあった。アマトリーチェはまた、パスタ・アマトリチャーナで知られる。もともとは牧羊が盛んであった地域であるが、ある時期から人々は牧羊を止めローマの工業へ働きにいくようになった。ローマへ移住した人々が、自分たちが牧羊をしながら食べていた豚頬肉の塩漬けとペコリーノチーズのパスタを広め、アマトリーチェのパスタ、アマトリチャーナと呼ばれるようになったと言われている。
アマトリチャーナのパスタを食べて被災地支援を応援チャリティー、8月28日は、イタリア国立美術館・博物館の入場料、フィレンツェ市立美術館・博物館の入場料、フィオレンティーナ対キエヴォのサッカー試合の入場料を被災地に寄付。
トスカーナからも数々の支援物資が集まったようである。子供の学校メールにも、応援物資寄付のお願い情報が流れたが、多くの物資が集まったとのことで4時間でとりあえず終了するほどに。日本に同じく、イタリア人もこういう時の団結心は強い。
あとは、これらの支援がきちんと効率的に正しく使用されることを願うばかりである。

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