ルッカの聖フレディアーノ教会訪問。
6世紀に聖フレディアーノによって建てられた、ルッカの聖フレディアーノ教会。
建設当初は聖ヴィンチェンツォに捧げられた教会であったが、8世紀に聖フレディアーノのご遺体が安置されてから聖フレディアーノ教会と呼ばれるようになった。ファザードがモザイク(13世紀末)で飾られているのが珍しく、ルッカではこの教会のみである。ルッカで唯一、トスカーナではこことフィレンツェのサンミニアート・アル・モンテ教会のみだそうだ。
聖フレディアーノは、ルッカの7番目の司教で、出身はアイルランド。この時代、ローマへの巡礼のためであったりと、意外と多くのアイルランド人修道士が大陸へやってきている。例えば、7世紀初期に北イタリアに建てられたボッビオ修道院もアイルランド人聖コロンバヌスの手による。
聖フレディアーノに話は戻るが、ルッカの近くに流れるセルキオ川が氾濫して困るのでルッカ人が苦労して流れを変えようとしたがなかなかうまくいかなかったところ、聖フレディアーノの奇跡のおかげで川の流れを変えることができたという伝説が残っている。フレスコ画は聖フレディアーノの奇跡のシーン。(ルッカの別の教会のフレスコ画だが)
内部はロマネスク様式を残した落ち着いた雰囲気。
この教会、昔は昼休みのある無料で入れる教会であった。今は9時から18時まで毎日開館。その代わりと言ってはなんだが、3ユーロと有料である。有料にしたのには理由がある。それは、この教会に収められている12世紀の洗礼桶のためである。
洗礼と書いたが、洗礼ではなく手水舎であったのではないかと言う説があるがはっきりしていない。言われて見ると噴水のような形である。モーゼの話が彫られているが、12世紀の作品とは思えない力強さがあり非常に面白い作品だ。
ルッカは、ロマネスク好きを唸らせる町である。
聖フレディアーノ教会 Piazza S. Frediano 開館時間:9:00-18:00 入場料: 3ユーロ
ブログランキングに参加しています。よろしければ、応援クリックお願い致します。