11月初旬・秋のマウンテンバイク
11月某日、フィレンツェ近郊の丘はすっかり秋色に染まっていた。収穫が終わった葡萄畑は黄金色に輝き、たわわに実るオリーブが自転車で走る道の両側で揺れていた。
常緑の糸杉の並木道を通りを抜け、再びオリーブ林へ入る。やはり自然は美しい。フィレンツェの周辺の丘を走っているので、時々、木々の間からフィレンツェのドゥオモの煉瓦色をしたクーポラ(丸屋根)が見える。この道の先もそんなクーポラ・スポットだ。
7月末以来のマウンテンバイク。8月は暑さとアブにうんざりし(一緒に行く旦那と喧嘩したというのもある)、ランニングに移行したら走ることの楽しさを思い出し、しばらくはランニングばかりだったが、久しぶりに秋を求めてマウンテンバイクに乗った。
秋ならではの黄金のトンネル!写真には写らないけれど、肉眼で見る黄葉の素晴らしさよ!少し離れたところから、眩しく輝いていた。
トンネルの下、黄色に重なる葉の間を抜けて届く光は美しく、落ち葉の匂いも心地よい。
私は年齢的に言うと秋の季節の只中にいる。春の可憐さ、夏の眩しさは文句なしに魅力的だけれど、もう後戻りはできない。それならば秋の素敵さを表現できるようになりたいなと、自転車で秋の最中を走りながら思うのである。