緑の絨毯オルチャ渓谷
春たけなわのオルチャ渓谷へ。
糸杉の群衆はオルチャ渓谷のシンボルだ。今年はノハラガラシナが元気な黄色を添えてくれた。青空と黄色とポカポカした春の日差しで、心が陽気になる。
オルチャ渓谷の静かな村サン・クイリコ・ドルチャは、私のお気に入りである。主役となる村の教会通りから見える角度が美しく、この美的感覚にいつも感心せずにはいられない。
ジブリや御伽話に出てきそうな雰囲気で、この一角もお気に入りの一つ。
この季節のオルチャ渓谷は、どこまでも広がる緑の絨毯が魅力だ。
先日ご案内したお客様がこの景色を見て「緑!めっちゃ緑!」を連発されて思わず微笑んでしまったが、いやはや、全くその通りである。車窓から果てなく続く緑の丘陵地をして、ほかに何と言い表す?めっちゃ緑!なのである。
春の花が、色とりどりに咲き乱れている。ポリジがすでに2月に咲いていて驚いたが、ここでは季節通りに咲いているのを見て安心した。食用可能なハーブで一度試してみたいと思いつつも、勇気がない。しかしオルチャ渓谷で育ったポリジなら、一層美味しいのではなかろうか?
西欧菩提樹から覗く、この扉も私のお気に入り。物語性のある風景が好きすぎて、毎回、写真を撮ってしまう。
オルチャ渓谷の自然が春を謳歌しているのが伝わってくるようである。柔らかい日差しに輝きを増して絵画のように美しく(しばしばイギリス人が美しい風景を表現するのにPictuaresqueを使うが、その言葉通りである)、存在を疑ってしまうほどだ。
糸杉に飾られたくねくね道の手前は、今年はカラシナが咲いていた。花盛りの中、小鳥の囀りが響く牧歌的なトスカーナの田園風景は、夢の中のよう。雨がしっかり降った今年の春は、とびきり美しかった。
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