フィレンツェからペルージャへ。
人口約16万人強のウンブリア州の州都『ペルージャ』は、星を伸ばしたような形で丘の上に広がる。
大学と外国人大学があるからか若者が多く、町はいつも賑わっている。クリスマスの休暇期間はイタリア人観光客も増え、さらに賑やかであった。
ペルージャのサン・ロレンツォ大聖堂と広場。大聖堂には聖母マリア様の結婚指輪『聖なる指輪』が聖遺物として保管されている。『聖なる指輪』といえば・・・。
(フランス カーン美術館所蔵 ペルジーノ作『聖母マリアの結婚』)
ペルージャを代表する画家ペルジーノの『聖母マリアの結婚』は『聖なる指輪』が収められている礼拝堂のために描かれた。ペルージャにはペルジーノの多くの作品があるが、残念ながらこれはフランスにある。
広場にはニコーラとジョヴァンニのピサーノ親子による大噴水。4キロ離れた山から水を引いている。1278年2月13日から約700年にわたって使用されたとは驚かされる。
まぁ、可愛いお嬢ちゃま!カヴァリエキングも人気犬種。うちもジャックにするかカヴァリエにするか、迷ったんだよね~。
ペルージャは教皇領だったからか、建物が大きく威圧感がある。美しいのではあるが、それよりもその大きさの方が目立つ。秩序と調和を主とするルネッサンス風のこじんまりと整った建築物が多いトスカーナとは雰囲気が異なる。
私のお気に入りの景色。道の先に水道橋が見える。水を町に運んだ通路も今は素敵な散策道となっている。
素敵素敵と階段を降りて写真を撮って振り返ると、帰り道には上り坂。しかし絵になる!
もう一つのお気に入りスポットは、ロッカ・パオリーナ。1540年にパウロ3世の命で造った要塞。独特な雰囲気を持つ。
町散策の後は、ウンブリア国立美術館を見学。年代順に作品が並ぶ。
1200年代の作品って、プリミティブ感がたまらん楽しい。火に焼かれる聖ロレンツォ。まるでBBQをしているように薪の世話をしている人まで。
聖母マリア様のお膝の上を歩くキリスト。1200年代にフランスで人気のあった姿で、それがウンブリアでも広まったそうである。
ベノッツォ・ゴッツォリの作品。ゴッツォリといえば、フィレンツェのメディチ・リッカルディ宮の『東方三博士の礼拝』で有名な画家である。背景の金箔の模様がすごく綺麗。光輪は光線っぽい線が出ているのがいい。師匠のフラ・アンジェリコも同じ光輪を描く。
この美術館の売り物の一つとしてゴッツォリの師匠フラ・アンジェリコの作品も収められている。
他に、美術館が所蔵する15世紀を代表する作品といえば、ピエロ・デッラ・フランチェスカ。
『聖アントニウスの多翼祭壇画』の上部に描かれている『受胎告知』。大天使ガブリエルと聖母マリアの間の廊下がすごすぎる 平面ではなく、穴が開いてるんじゃないかと疑ってしまうほど見事である。
ペルージャ生まれのペルージャで活躍したベネデット・ボンフィリの『受胎告知』。福音記者のルカの横にいるルカのシンボルの牛がたまらん可愛い!
ペルージャは自然と芸術で囲まれた町とディケンズは言ったが、その通り、自然の中に築かれた町には芸術が溢れている。
ウンブリア国立美術館はとても面白く散策も楽しいペルージャは、1月2月でも楽しめますチョコレートとジャズの町でもあるのだ。
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