世界遺産ピサへ。
70年代の絵葉書か!っちゅう色合いの写真で失礼します。私がピサって素敵!と言いましても、そりゃ、世界の七不思議のひとつですから(違ったっけ?)、今更何も言いますまい・・・・。
カラー写真が好きな私も、撮影したら勝手に白黒になった写真でピサをご紹介。
教会内部は主に白と緑の二色使いなので白黒が余計に映える。
マニエリズム~。
細部まで細工が美しい。
ジョヴァンニ・ピサーノによる説教台は、いつ見ても素晴らしい。日の光が当たって神々しく見えてますけど、実は最後の審判の地獄行きの人々なんざます。光の効果でよりドラマチック!
サン・ラニエリの門。12世紀初期、ボナンノ・ピサーノ作。こ、これが、たまらんいい味だしてましてな!
このシーンでは、キリストはんが生まれてますねん。こんなほのぼのスタイルでキリストの生涯が描かれてまして、キリスト洗礼シーンなんて、もう最高!
皆さん、馬鹿にしまっけど(え?誰も馬鹿にしてないって?)、この門、実は美術史においても重要な分岐点のひとつなんでっせ。ピサの斜塔側にある大聖堂の門のひとつです。
洗礼堂を2階から眺める。写真を白黒に変換したが、実は祭壇のコズマ風のモザイクが美しい。ジョヴァンニ・ピサーノの父親ニコラ・ピサーノの説教台も見事である。ジョヴァンニのものに比べて50年古い。いずれも新約聖書のキリストの生涯を描いているが、スタイルを比べてみるのも面白い。
30分ほど置きだと思うが、堂内で係員が皆を静かにさせて「ははは~」と歌いだしてその音響の素晴らしさを聴かせてくれる。
カンポサントは要するに、ピサの司祭と有名人が埋葬されている墓地だが、ここに19世紀に活躍した物理学者・天文学者・数学者であるオッタヴィアーノ・ファブリッッォ・モッソッティの墓がある。この墓は彫刻家ジョヴァンニ・ドュプレにより制作されたのだが、石碑の上に横たわっている一人の女性は、天文学の女神ウラーニアである。
石に刻まれているとは思われない肌の柔らかさ、腰のくびれ、色っぽさ、布の重なり・・・。それらが、とても自然に描かれている。これがジョヴァンニ・ドュプレの凄さである。うっとり・・・。
ピサの斜塔の階段はそれなりに幅があるが、いかんせん傾いている、磨り減っているので、滑りやすい。重いカメラを首に下げながら降りるのは、ちょっぴり怖かったな。滑ってカコーン!とカメラが壁にぶつかりそうで・・・。皆様、お気をつけ下さいませ。
ピサの斜塔は見事に傾いているが、今では建築中に傾きだしてしまった、いわゆる工事の失敗であったことがわかっているが(失敗というか、予想外の事故というか・・・)、19世紀には「意図的に傾けながら造った」という説もあったそうだ。ロマン主義時代らしい空想である。
登るのはそれなりに大変だったが、登っただけのことはある。傾きながらも、よくも造ったものだと感心せずにはいられない。
ピサはやっぱり面白い。
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