年末のツアー「ピサとチンクエテッレ」

ピサとチンクエテッレ

ピサとチンクエテッレ

年末はリクエストにお応えして、ピサとチンクエテッレを巡るツアーへ。チンクエテッレを訪れる際に一番心配なのは、何よりも天気である。曇りならば少し遺憾ではあるもののツアーは問題なく遂行されるが、雨の場合、辛い。雨天決行ではあるが、お客様のご要望に従い他のツアーに変更していただくこともある。

年末は、幸い、青空が続いた。

ピサの大聖堂と斜塔の裏側

ピサは斜塔に登られたいとのことだったので、まずはピサを訪問。

ピサとチンクエテッレはツアーとして組合わせることが可能である。問題は、ピサでゆっくりしていられないということ。それでもピサの斜塔に登っていただき、斜塔を支える写真はいくつか違う角度から撮ることが出来た。

ピサの大聖堂の柱

お客様がピサの斜塔に登っていらっしゃる間、大聖堂の外観をじっくりと観察。柱の隅々まで美しいこと!大聖堂は町の経済的・文化的な規模を反映するが、ピサの大聖堂はかつてピサが海洋都市としてどれほど栄えていたかを見せつけてくれる。

ピサの洗礼堂の聖母子像

洗礼堂の彫刻も素晴らしい。洗礼堂の扉の上には、複製ではあるがジョヴァンニ・ピサーノの聖母子像。重い幼子を片手で抱っこするのに、少しだけ背が反ってるように見えるのもリアリティがある。

チンクエテッレのリオマッジョーレ

ピサ訪問後は、チンクエテッレへ車を走らせた。トスカーナから向かうとリオマッジョーレ村はチンクエテッレの玄関口となる。

電車でフィレンツェに到着されるお客様と朝8時に駅で待合せをしてツアーを開始したが、ランチが軽食の場合は3つの村、レストランにてランチの場合は2つの村という計画だった。この日は天気も良く、お客様はランチは軽くパニーノでOKということだったので、3つの村を巡ることができた。

チンクエテッレのマナローラ

次に来たのは、マナローラ村。太陽の光の具合で少々眩しかったが、崖っぷちに並ぶ色とりどりの家々が独特でとても絵になる。

チンクエテッレのヴェルナッツァの港

最後に訪れたのは、ヴェルナッツァ村。15時を過ぎると村の中は少し影って来た。それでもここからの風景を写真に収めるのはギリギリセーフ、かな。灯りが点ると美しいだろうが、影になってしまう時間帯は避けたいものだ。

チンクエテッレのヴェルナッツァを高台から

高台からヴェルナッツァ村の風景。それぞれの村の美しさは、甲乙付け難い。今回は、お客様のお一人はリオマッジョーレ村、もうお一方はヴェルナッツァ村が良かったとの感想を抱かれた。その通りで、今回は光の影響で他に比べるとマナローラ村はそれほど魅力的ではなかった気がする(それでも十分綺麗なのだけれど)。マナローラ村の風景がたまらなく美しい日もあるので、こればかりはその日の出会いとなろう。

チンクエテッレの海

チンクエテッレはオーバーツーリズム対策として電車代がハイシーズンとオフシーズンで3倍以上異なる。それが功を奏してか、夏は以前より電車が空いて移動しやすくなった上に夏の海の煌めきは唯一無二だが、随分と高価なものとなってしまった。

この日は冬とはいえ天気の良いクリスマスシーズンだったので夏より電車は混んでいたような気がするが、クリスマスシーズンを終えるとしばらくは人混みも減るだろう。そうなると、絶景を求めた旅ならば冬の海も意外と楽しめるのではないだろうか。

夕暮れの霧

帰り道、時間とともに変わりゆく空の色が綺麗だった。さらに、畑にうっすらと霧がかかっていたのも幻想的。霧が生まれる瞬間を見たようで嬉しかった。世界は驚きに満ちている、これぞ哲学である。

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