イタリアの冬のお菓子トルタネーラ
もうすぐクリスマス。天気のいい日もちらほらあり、そんな日に町へ出かけて子供達のプレゼントを買わなくては!と思いつつ、面倒くさがりな私はまだ準備できずにいる。気づけばもう22日!学校も冬休みに入り、世界終焉もなく、無事今年もクリスマスを迎えるわけなので、プレゼント買わなきゃいけない。でも、小学校4年生の娘に買う品物は、ネタが尽きてしまって困るのだ・・・。男の子は何でもアリなので、簡単なのだが。
さて。イタリアでは、季節のお菓子というものが多い。秋には、カスタナッチョや葡萄のスキアッチャータ、冬のボンボローニ、カーニバルの時期になるとスキアッチャータ・フィオレンティーナ、キャッケレなどなど、「この時期にはこのお菓子」というものが、お店に並ぶ。お菓子の種類が少ないので、特にそう思うのかもしれないが。
クリスマスの時期のお菓子といえば、パンドーロ(写真左)とパネットーネ(写真右)。パンドーロか、パネットーネか、選ぶのに迷ってしまう人が多いようだが(それは、結局、よく似ているから?)私はどちらかと言えばパンドーロ派なのだ。(え?箱の中に入っているパンドーロに振り掛けるための粉砂糖目当てでしょうって?違いますよぅ。)パンドーロはカステラちっくだからかしらん。カステラ大好き!の私には、こちらのほうが若干勝る。
パネットーネはやろうと思えば手作りできるようだが、とてもとても長い工程なので私ごときではなかなか手作り不可能。その代わりというのも何だが、うちのスーパーベビーシッターちゃんから教えてもらったクリスマスシーズンのタルトを作った。スーパーベビーシッターちゃんも、テヴェレ川の源流に近い村で育ちフィレンツェに長年暮らしておられるおばあちゃんから教わったレシピなのだ。
この素晴らしいレシピをありがとう、スーパーベビーシッターちゃん!そして、おばあちゃん!
トルタの名前は「トルタ・ネーラ」(黒いタルト)。見た目も名前も、なんともジミ~なお菓子。
イタリアのお菓子って、なんでこんなに味も見た目も地味なのかしらといつも思う。修道院で作られたというのが多いからだろうか?しかし、地味ではあるが、しんみりと心に染み渡る味というのか、また食べたいなぁとジワリと思える「茶菓子」なのだ。
トルタ・ネーラのレシピ(24cm型で作ったが、もう少し大きくてもよい。)
小麦粉 200g
カカオ 100g
膨らまし粉 7g
砂糖 250g(多い!)
塩 ひとつまみ
牛乳 少々
卵 2個
松の実、アーモンド、胡桃 各100g(ミキサーで軽く砕く。各100gなければ、あるだけでもいいし、手元にないものは、省いてもよい。少量でも各種入れたほうが美味しいと思いますが、あとは好みです)
オレンジ 1個分の皮を摺る
全部、混ぜる。そして、180度のオーブンに40分。
ひゃ~!簡単なんです!
こんなに簡単なのに、おいしいの!上記に加え、私はシナモン少々、干し葡萄を入れます。ラム酒も隠し味に入れても、大人の味になるかも?
牛乳の分量は、様子を見ながら少しずつ入れていき、いい感じの生地になったらストップ。牛乳をごく少量ずつ入れるのがコツです。いい感じの生地というのは、ケーキを作った方ならわかると思うが、スポンジケーキと同じような柔らかさとでもいうのかな。でも、多少多く入れても問題ないはず!たぶん!だって、イタリアのお菓子なんだもの!何もかもいい加減なイタリアでお菓子だけがキチンとしてるって、可笑しいもの!(あ、でも、お菓子だけに、実はきちんとしていて可笑しかったりして・・・。・・・すんまそん。)
バターおよび植物油は使用しないので、ヘルシーでもある。と言っても、ナッツ類でカロリーを上げてるとは思うけれど。
出来上がり。冷めたら粉砂糖を。(このとき、我が家ではパンドーロの粉砂糖が役に立つんです!)
見た目は地味なのですよ。でも、翌日になるとしっとりして、いいんです。
※作った日はパサパサ感があるので、1日ぐらい置いたほうが美味しく感じます。
なぜこれがクリスマスのシーズンかといいますと、やはり材料がこの時期のものだからでしょうね。
我が家は、クリスマスの飾りというとツリーではなく、プレゼーピオ(イエス様の誕生を人形で再現したもの)。ツリーを買って欲しいという娘に、今年はだめというと、娘が手作りしてくれた。そして、ついでに雪だるまも。貧乏は人をクリエイティヴにする!
皆様も素敵なクリスマスをお過ごし下さいませ♪
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