サンジミニャーノでジェラートを

サンジミニャーノのジェラートチャンピオン。

サン・ジミニャーノの町を囲む城壁の門を一歩くぐると、目の前に別世界が広がる。

サンジミニャーノの町

春になり、観光客が増え賑わう町はテーマパークのようにも見えるが、人通りの少ない路地に入ると、歴史の重みを感じる落ち着いた町並みが私たちの想像力を掻き立てる。

サンジミニャーノ街角

サン・ジミニャーノに来たからには、チステルナ広場にあるジェラート世界チャンピオンで優勝したジェラート屋へ寄ってきた。

サンジミニャーノのジェラートチャンピオン

(2010年の写真。現在、2018年は看板が変わっている)

ここは日本でもテレビや雑誌でよく知られているお店ではないだろうか。いや、店内に飾られている世界中の有名人と店主との写真や数々の賞状を見れば、日本のみならず世界中で知名度の高さが伺える。

「有名なお店」というものにどうも素直になれない私は、金で名声を買ったんちゃう?などと疑ってしまう。しかも、電光掲示板で光輝く看板には、店の名前と思いきや「何度も賞を受賞したジェラート屋」なんて宣伝文句が書かれている・・・。店の名はどこに???
(Gelateria di Piazza広場のジェラート屋という、そのまんまな名前です。と、いつの間にか、Gelatelia Dondoli/ジェラテリア・ドンドリに変わっていました・・・。)

で、どうよ?と一度は試してみなくてはと食べてみてから、そのおいしさに納得した。

「世界一おいしいか」というのはまた別の問題だが、とにかく「おいしい」のは確かである。

クラッシックな味から、サン・ジミニャーノらしい味、そしてほかにはないオリジナルの味など、ジェラートを選ぶのが大変だ。

私はいつも2種類の味を選ぶのだが、そのひとつに必ずサフラン味を選ぶ。中世の時代、サン・ジミニャーノはサフランの貿易で富をなした。そして、今でもトスカーナのサフラン名産地である。サフラン入りのジェラートは、「Zafferano(ザフェラーノ・サフラン」ではなく、町の聖女「サンタ・フィーナ」の名がついている。

そしてそして!サン・ジミニャーノならでは、ヴェルナッチャのシャーベットが!
ジェラート屋の店主曰く、「白ワインならマルヴァジアやモスカートで作ったほうが香りがいいだろうけど、やっぱサン・ジミニャーノだから、ヴェルナッチャで作んなきゃねぇ」と。あっさりしているけど、しっかり白ワインの味がして食後のデザートにいい感じ。

あと1種、ものすごーく惹かれる味を発見。それは、「ゴルゴンゾーラ」!!!
ちゃんと胡桃も入っている。牛乳ではなく、山羊の乳で作られたゴルゴンゾーラなのだそうで、そのほうが味が柔らかいのだろうか。店主の「ゴルゴンゾーラと梨を合わすといいよ」という一言で、普段はクラッシックな味が好みの旦那も、ゴルゴンゾーラと梨の組み合わせに即決。

ジェラートの種類

手前の左から2つ目がゴルゴンゾーラ。一番右がヴェルナッチャ。

ジェラート数々

奥の左から3つ目がサフランを使用した「Crema di Santa Fina(クレマ・ディ・サンタフィーナ)」

ほかにも、「リコッタとブルーベリー」や「スパイシーチョコとブラックチェリー」、「ドルチェアマロ」(ハーブが混じったバニラクリームにチョコレートがかかっている、甘くもありほろ苦くもあり・・の味)、「スプマンテとピンクグレープフルーツ」などなど、このお店特有の味があり、変わった味に挑戦するのが大好きな私は、ここに書いているだけでもよだれが・・・。

美味しいジェラート

左が私、右が旦那のジェラート。

「君、日本人かい?」と店主に聞かれた。
「はい」
「日本のどこから?」
「大阪です」と答えた瞬間、「おお!」という反応が。
「日本へ行かれたのですか?」と尋ねると、「いやいや、実は9月に大阪の阪急梅田でトスカーナ展が開催されるそうだが、そこに出展してくれと頼まれてね」とのこと。
6月に阪急側から、出展依頼のはっきりした返事が得られるそうだ。
うちの旦那、「日本、いいよ~。特に、電気屋街が!」なんて店主にいうてましたけど、電気屋以外にもいいとこありまんねん。

「いや~、もし日本へ行っても毎日朝から晩までジェラート作って販売しなきゃいけないから大変なんだけどね」とおっしゃってましたが。

セルジョ

私のトホホな写真の腕では、手前のカップやコーンに焦点があい、おじさんボケボケで写っていますが、ジェラート屋の店主は、ジャン・レノに良く似たとても気さくな方。私はこのお店、きっと招待されて出展すると思うので、関西の皆様!9月に開催されるトスカーナ展にて、ぜひおいしいジェラートを試してくださいませ~。
でも、日本出張期間中はサン・ジミニャーノのお店は閉店しているが、残念・・・。店主がいなければ作れない、それも手作りの証拠なのだが。

Gelateria Dondoli

Piazza della cisterna 4

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