アレンジツアーで、オルチャ渓谷とサンタンティモ修道院へ。
モンタルチーノの町を越え、葡萄畑に挟まれたゆるく曲がった道を行く。しばらくすると葡萄畑とオリーブ林の間からどっしりとした姿を現わすのが、この日のツアーの最初の目的地、ロマネスクの美サンタンティモ修道院。
ロマネスク様式の教会はとても簡素だけれども、味がある。丸くなったアプスが可愛い。
朝の教会は光で溢れている。今見ることができる教会は12世紀に建築され19世紀に修復されたものである。800年にわたり、この静かな土地に在り続けたと思うと、不思議である。一体、どれだけの人々がこの教会を訪れたのだろうか。
サンタンティモは修道院付属の教会である。が、3人の修道士さんは現在はいらっしゃらない。修道士さんが歌う高い天井に響くグレゴリオ聖歌が私たちを『薔薇の名前』の世界へと誘ってくれたのだが、残念な話である。また新たな宗派の修道士さんがやってこられるとのことだが、はっきりとした予定はないようだ。
ロマネスク様式の教会といえば、やはり柱頭の面白さである。すべての柱に面白い趣向がなされているというわけではないが(この点は、グロピナの方が面白い)、これが一番見ごたえのある柱。ライオンの穴に落とされたダニエルだが、ライオンが良い味を出している。ライオンと言うより獅子と書いた方がイメージが出るような体毛のフサフサ感。
鐘楼の隣に生える糸杉が、数十年後には塔を超えるだろう。糸杉は1年で約30cm伸びるらしい。100年で3mとして、11世紀ごろに造られた鐘楼が約28mだから、鐘楼と同じ樹齢???なーんてことはないか きっと19世紀に育った糸杉を植樹してるだろうけれど、巡礼者が南から運んできた糸杉の種がここに落ちて・・・なんて想像すると、浪漫である。
サンタンティモ修道院の後は、モンタルチーノへ。
城塞からの眺め。
少し風の強い日であったが、見事なオルチャ渓谷の眺めである。
モンタルチーノのバール・レストラン。
何気ないテーブルセッティングがお洒落に見えるのは、陽の光のせい?カラフルなグラスだから?木製のテーブルの色?
そして、ピエンツァへ。この日もジェラートを食べたが、写真忘れた!『レモンとバジル』が美味しかったよ~。
糸杉、石造りの家、白い道、ぽかりと浮かぶ雲、青い空。完璧!
もう一つ、絵葉書の風景。緑一面の5月のオルチャ渓谷だが、今年は緑がハゲている状態の畑が目立った。礼拝堂の前もハゲている・・・。
季節外れの大雨のせいか、それとも最近、小麦生産を放棄する農家が増えたと聞くのでそれだろうか?小麦畑を葡萄畑にすると聞いたから違うのかな?休耕?
緑が清々しい!色んな緑が混じり合って綺麗。
雲が作る影も魅力的である。どこまでも続く緑の丘陵地は、5月中旬ごろまでが見頃である。
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