今年も無事にクリスマスが過ぎた。と言っても、イタリアのクリスマスシーズンなるものは1月6日の公現祭まで続くのだが。
我が家はツリーではなく、プレセピオ。このプレセピオセットは旦那が小さいころに毎年少しずつ増やしていったものだが、初孫が生まれた我が家に受け継がれた。そこになぜかしらポケモンまでが参加しているのはご愛嬌。
さて、イタリアのクリスマスの醍醐味の一つは食事である。フィレツェ人が今年のクリスマスの食事にかけた費用は、一人に付き93ユーロだそうだ。ちょっといいワインやパネットーネで金額が上がるだろうが、93ユーロとはそれなりに高額である。レストランで食事をするのは全体の10%らしく、その点は不景気が反映しているのかもしれない。
農林食糧政策省が認定するトスカーナ州の特産品は計461品目とカンパーニャ州についで多いが、トスカーナも頑張って地産地消を推奨しているからかトスカーナ産食糧の消費量は昨年に比べて9,1%増加したそうだ。
うちは今年も家族4人で祝う地味~なクリスマス。費用は一人頭20ユーロもいってへんで、きっと!
セッティングがどうも和風 赤色や金銀色が足りないのか?別の色のテーブルクロスだと雰囲気が変わるかな?来年こそは!
クリスマスイブは魚料理なので、子供たちからお寿司のリクエスト。私ができるお寿司はカリフォルニア巻的なツナとエビの巻き寿司だけだけど、喜んでくれたので良しとする。
スーパーで割引だったヴァルドッビアーデネのプロセッコで乾杯
ソーシャル上で今年一番使用されたワイン用語は『プロセッコ』だったそうな。
お魚の日なので、プロセッコの次は白ワイン。ボルゲリのジョヴァンニ・キアッピーニのヴェルメンティーの「レ・グロッティーネ』。
フィノッキオ=ウイキョウ(鱗茎・球根部)。料理人の友達が言うには、丸っこい形の方が香りが良いとか?
生のウイキョウを新鮮なEVオリーブオイルをかけてサラダとして食べても美味しいが、最近気に入っているのが裏ごしスープである。
クルクマをかけて。秋頃のものはやわらくて美味しかったが、冬のものは繊維が硬くなってきた。そろそろスープにするのも終わりかしらん。
セコンドには鮭の切り身。フィレンツェのスーパーで売っている魚で私が料理できるのはこれぐらいさ。クリスマスイブの朝に買出しに行ったけど、販売員のいる魚コーナーは、いつもと違って人だかり。みんな、帆立貝とか牡蠣とか買っちゃうんだろうなぁ。義母がいた頃が懐かしい・・・。
お皿の左上の赤い四角のものはバルバビエトラ(ビート)。日本語で火焔菜って漢字がそれっぽくて良い。寒くとなると見かける野菜の一つで、私の大好物。
茹でたビート根がパックに入って売っているけど、それはあまり好みではない。自分で茹でると本当に美味しくて、リピしまくり。難点は茹でるのに1時間(圧力鍋で30分弱)必要というところ。だから一気に3、4つほど茹でちゃう。茹でた後は簡単に皮が剥けて、刻んで出来上がり。りんごや大根と合わせたサラダにも。
色が綺麗だから、私は四角く切って彩り野菜として添えるのが好き。甘みがあって美味しい~ん。
食後のデザートは、今年は王道にパネットーネ。
フィレンツェ人は、パネットーネ派?パンドーロ派?
58%がパネットーネ派なのだそうだ。干し葡萄とオレンジピールが入っているパネットーネが伝統的な味だが、チョコレート入りとかコーヒー味とかラム酒入りとか変形版も多い。先の58%のパネットーネ派のうち、79%が伝統的なものを好むらしい。
私はパンドーロ派かも?しかしパネットーネを食べるとやっぱりこっちがいいなと思う。だからか、58%という微妙な数値がわかる気がするなぁ。実は今までパネットーネやパンドーロにそれほど愛着がなかった。しかし、最近、パネットーネを愛するお客様数人に出会い、ではなぜ私はそれほど好きではないか?を考えたところ、行き着いた答えが『食べ過ぎていたから』である。
15年ほど前、スーパーでパネットーネが1,5ユーロで叩き売りされていた。衝撃的なお値段!それが私とパネットーネとの出会いであった。それ以降も2,5ユーロとか安値で売られていたので、時期になると我が家の朝食やおやつのパネットーネ率が高かった。それが今年は最低3,5ユーロと値上がりしていた。(この値段は数年前からかもしれないが、気づいたのが今年である)そうなると別にいいやと買わなかったが、さすがにクリスマスの日だけは食べることにした。それだけで、今年はスーパーのものでも何やら美味しくいただけた。旦那も言うように、やっぱりクリスマスにはパネットーネが食べたい、1個でいいから。うむ、確かに。そうなると、来年はこだわりのあるお店で買ってみたいものである。
こういう日は家族でボードゲーム。モノポリ。億万長者ゲームという名で実家にあったな。それは世界の町で家を建てることができた。ブタと付くだけでブタペストで家を買うのが疎まれたのが懐かしい。いかにも小学生の考え
クリスマスの当日はお肉料理の日。
デリカという品種のかぼちゃ。スーパーのかぼちゃの中では、アイロンカップかデリカが一番美味しそうかな。
かぼちゃはスープにすることが多いけれど、この日はスフォルマート。かぼちゃって何してもおいしーい。ここにチーズのソースがあればいいんだろうな
季節としては2月から春先までの野菜だと思うが、もう既にスーパーの棚に並ぶアーティチョーク。フランス女王となったメディチ家のカテリーナの大好物で、彼女がフランスにアーティチョークをもたらした。
アーティチョークのサラダ。家族みんな大好き!
クリスマスが近づくとスーパーのお肉もクリスマス仕様になるんだね。羊肉やカッポーネ(去勢鶏)とか。カッポーネを買ってみましたよ。ローストするだけでよかったのだろうか?
切り分けるのが難しい いつものチキンより味があって美味しい。残りは骨とともに翌日のスープに。中世の召使いは貴族がすごい豪華な晩餐会をした後のお肉の骨とかお皿代わりに使った肉汁がついた薄いパンなどを野菜スープに入れて食べてたんだなと、中世に思いをはせながらの翌日の食事。
デザート代わりに、パルメッジャーノ・レッジャーノ!いつもはグラナパダーナなんだが、スーパーで割引してたからパルメッジャーノ やっぱり美味しいんだな。ナッツと食べても美味しい!ダブリン大学の研究によると、チーズを食べても太らないし、コレステロール値が高くなるわけではないっていうしさー。
この日もボードゲーム。迷宮という名のゲーム。他にもスコットランドヤードとかアグリコラとかやって1日を終える。
時には仕事のことを全く考えない日があるのも気分転換になって良い。キリスト教徒ではないけれど、家族で過ごす日として存在するクリスマスは素晴らしい習慣である。
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フィレンツェ人のクリスマスの食費はいくら?
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Tomoko
easyfirenze.com
ワインとチーズソムリエの資格を有するイタリア政府公認ツアーガイド・添乗員。
ワインと花と本が好き。自転車でトスカーナを巡る2児の母。
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