ヴォルテッラ観光情報。
ヴォルテッラって、どんなところ?
ヴォルテッラは人口約11万人強のトスカーナ州ピサ県にあり、ローマに続きもっとも歴史のある町の一つです。紀元前8世紀から定住したエトルリア人が起源の町でエトルリア語でVelathriヴェラトゥリ 『高さ』と呼ばれていた通り、標高555mの高台にあります。紀元前3世紀に古代ローマの同盟市となった時にVolaterraeヴォラテッラエと改名されました。Volaterraeヴォラテッラエはvolareヴォッラーレ(飛ぶ)とテッラ terra(大地)で『飛ぶ大地』『という意味がありますが、ある高い丘の一番高いところに建てられた町』とスタンダールが記したものうなずけます。
エトルリア時代のヴォルテッラは、エトルリア12都市の一つとして栄えていました。そして、銅や銀、塩、ミョウバン、アラバスターなど様々な鉱物の産地でもあったことでも経済の発展に繋がったのです。 ヴォルテッラの魅力は、一つの町に同時に、紀元前8世紀から紀元前2世紀のエトルリア時代、その後の古代ローマ時代、そして中世の遺跡を現在も見て知ることができる数少ない町です。
また、古くはルキノ・ヴィスコンティの映画『熊座の淡き星影』、最近では『鋼の錬金術師』の舞台にもなりました。人間の女の子と吸血鬼の男の子の恋愛物語である『ニュームーン トワイライト・サーガ』の小説で吸血鬼の世界との連絡口もこの町にある設定でした。連絡口のマンホールがある小路は、おどろどろしたいかにも、という感じの通りです。ヴォルテッラは中世の趣を色濃く残したトスカーナの町の中でも、独特の雰囲気があります。
ヴォルテッラの見どころ
古代ローマ時代劇場・テルメ跡
住所
- Piazza caduti nei lager nazisti(サイト入り口)
- Vai Lungo le mura del Mandorlo(入場せず、高台から見学)
時間 毎日10:30-17:30
料金
- 5ユーロ、3ユーロ(6歳から16歳まで・60歳以上)
- 6歳以下無料
紀元前1世紀から紀元1世紀にかけて建築された古代ローマ時代の半円形劇場と、劇場が衰退してから造られたテルメ跡が残っています。この遺跡は、長い間、土砂の下に埋もれていましたが、1950年代になってようやく発掘されたのです。古代ローマの劇場の観覧席は通常は新たに造られるのですが、この劇場は古代ギリシアと同じく、もともとあった地面の傾斜を利用して造られおり、約2千人を収容できました。丘の上から見学できますが、中に入ることも可能です。
被昇天の聖母マリア大聖堂と洗礼堂
住所 Piazza S. Giovanni
時間 毎日09:00-12:30、15:00-18:00
料金 入場無料
ヴォルテッラは5世紀には広大な範囲を司る司教区となり、その頃に現在のドゥオモの元となる教会が建築されました。今見ることのできる教会は1120年に献堂式が行われ、13世紀中葉に増築されました。内部は16世紀に修築されています。修築の際に造られた大聖堂の空と呼ばれる格子天井も見事です。また13世紀の木製の『キリスト降架』はこの時代に作られた最も貴重な木像なのです。大聖堂の正面には、洗礼者ヨハネ洗礼堂があります。989年に建築されたと言われています。13世紀の外壁の縞模様の装飾が美しさを際立たせています。
プリオーリ宮殿(市庁舎)
住所 Piazza dei Priori n° 1
時間
- 夏季(3月第2月曜から11月第1日曜まで)10:30ー17:30
- 冬季(11月第2月曜から3月第2日曜までの土日)10:00ー16:30
- 休館日:1月1日、12月25日
料金
- 16ユーロ、13ユーロ(6歳から18歳、大学生、65歳以上)
- 24ユーロ(1人か2人の大人と6歳から18歳までの子供の計5人まで)
- 6歳以下無料
イタリアの市庁舎で最も古いと建物の一つです。中世に描かれたフレスコ画が残る部屋と、ヴォルテッラの歴史を語る資料館、そして高台からの眺めが楽しめます。
エトルリア門(アーチ門)
住所 Via Porta all’Arco, 62-4
エトルリア人によって造られた門が残っています。アーチ門は13世紀の城壁に組み込まれ彫刻は海風によって風化していますが、約2500年の歳月が過ぎた今も、重厚な姿を私たちの前に見せてくれます。一つ一つの石の大きさにも驚かされます。
エトルリア考古学博物館
住所 Palazzo Desideri Tangassi, Via Don Minzoni, 15
時間
- 夏季(3月の第2月曜日から11月4日まで):09:00ー19:00
- 冬季(11月5日から3月第2日曜日まで):10:00ー16:30
- 休館日:1月1日、12月25日
料金
- 14ユーロ、12ユーロ(学生、60歳以上)
- 6歳以下無料、20ユーロ(家族・大人2人と6歳から18歳までの子供3人まで)
歴史家の修道院長グアルナッチ氏の考古学収集をはじめとした、エトルリア時代の発掘品、お墓の埋葬品などを納めた博物館です。特に「夕暮れの影」と名付けられた紀元前4世紀のブロンズ像が有名です。
市立美術館 ピナコテカ
住所 Palazzo Minucci Solaini (Via dei Sarti 1)
時間
- 夏季(3月第2月曜日から11月第1日曜まで):09:00ー19:00
- 冬季(11月第2月曜から3月第2日曜まで):10:00ー16:30
- 休館日:1月1日、12月25日
- 料金 アラバスターのエコミュージアムと共通チケット
- 8ユーロ、6ユーロ(学生、60歳以上)
- 6歳以下無料
- 20ユーロ(家族・大人2人と6歳から18歳までの子供3人まで)
ロッソ・フィオレンティーノの「キリスト降架」、ドメニコ・ギーランダイオ「キリスト栄光」、ルカ・シニョレッリ「受胎告知」など、かつてヴォルテッラの教会、修道院、キリスト教慈善団体の礼拝堂を飾った素晴らしい作品が所蔵されている美術館です。
アラバスターのエコミュージアム
住所 Palazzo Minucci Solaini (Via dei Sarti 1)
時間
- 夏季(3月第2月曜日から11月第1日曜まで):09:00ー19:00
- 冬季(11月第2月曜から3月第2日曜まで):10:00ー16:30
- 休館日:1月1日、12月25日
料金 私立美術館と共通チケット
- 8ユーロ、6ユーロ(学生、60歳以上)
- 6歳以下無料
- 20ユーロ(家族・大人2人と6歳から18歳までの子供3人まで)
ヴォルテッラの代表的な工芸品はアラバスター(雪花石膏)です。透き通るような白さが美しい石の細工は紀元前の先住民エトルリア時代からの伝統で、エトルリア時代のアラバスター製の石棺が多く残っています。現代もアラバスター職人協会が存在し、美しい作品を作り続けています。
聖フランチェスコ教会 クローチェ・ディ・ジョルノ礼拝堂
- 現在、閉館中
聖フランチェスコ教会に隣接するクローチェ・ディ・ジョルノ礼拝堂に15世紀初期に描かれたチェンニ・ディ・フランチェスコによるフレスコ画です。
1年の催し
Volterra AD 1398 中世祭り
8月第1・2土曜
ヴォルテッラの街が中世にタイムスリップします。職人細工、食事、踊り、音楽などの催し。
旗手団の祭り
9月第1日曜
ヴォルテッラの旗手団の祭典で、素晴らしいパフォーマンスを見ることが出来ます。
チーズ祭り
10月最終日曜日
ヴォルテッラはペコリーノチーズの産地ですが、坂道でペコリーノチーズを転がしす地区対抗試合です。
食の祭典
10月最終週末と11月第1金・土・日
ヴォルテッラグストは白トリュフのお祭りです。白トリュフ、チーズ、ワイン、サラミなど、ヴォルテッラの食の祭典です。
ヴォルテッラの行き方
フィレンツェからヴォルテッラまでは電車・バスを利用します。途中、コッレ・ディ・ヴァルデルザまたはポンテデッラで乗り換えです。
- フィレンツェとコッレ・ディ・ヴァル・デルザ間のバス時刻表のページへ
- コッレ・ディ・ヴァル・デルザとヴォルテッラ間のバス時刻表のページへ
- フィレンツェ・ポンテデッラ間の電車のページへ
- ポンテデッラ・ヴォルテッラ間のバス時刻表のページへ
効率的に巡るには?
easyfirenze.comの専用車がお勧めです。サンジミニャーノとヴォルテッラを巡るツアーや、シエナとの組合せなどアレンジも可能です。
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